ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

赤ちゃん1人とルーター2つ

こんにちは。サーバーサイドエンジニアの柿本です。

赤ちゃんとルーター、一見関係なさそうな二者ですが実は深い関係があることをご存知でしょうか?

我が家には昨年末に子供が生まれ、結果的にルーターが1つ増えました。

ユニファではリモートワークを取り入れていますが、自宅で作業を行うにはそれなりの環境が必要となります。 私は自宅のリビングが好きなので、リモートワークの時はいつもリビングで作業しています。

子供が生まれる前はWEB会議もリビングで行っていましたが、会議中にホギャーホギャー泣き声が聞こえると他の参加者の迷惑になるので、WEB会議をする時は寝室に移動することにしています。

しかし、寝室には電波が届きません!我が家はびっくりするくらい狭いのですが、NTTから貸し出されているルーター(ONUと一体型のもの)の電波はさらにびっくりするくらい弱いのです!そのため、電波が強めのルーターをAPとして使うために買いました。

しかし、この春から子供が保育園に通い始めたために寝室に移動する必要がなくなり、ルーターは黒光りするただの飾りものとなってしまいました。

使わなくなった電子機器、といえば一番に思い浮かぶのは改造です! 調べてみるとDD-WRTというルーター用Linuxディストリビューションがあるみたいなので、早速入れてみることにしました。

やること

今回利用するルーターはBuffaloの「WZR-HP-AG300H」です。

ググってみると手順はすごく簡単で、

  1. DD-WRTをサイトからダウンロード
  2. ルーターの管理画面( http://192.168.11.1 )にアクセス
  3. ファームウェアの更新メニューからファイルを選んで更新
  4. 『dd-wrt』というSSIDに接続
  5. ルーターの管理画面( http://192.168.1.1 )に接続
  6. 諸々の設定

といった感じです。

1. DD-WRTのダウンロード

DD-WRTのサイト( https://dd-wrt.com )のRouter Databasesから「WZR-HP-AG300H」で検索すればすぐに見つかりました。

選択肢が二つありますが、「DD-WRT: Factory flash」の方がそれっぽいのでこれをダウンロードします。

WZR-HP-AG300H用のDD-WRT
WZR-HP-AG300H用のDD-WRT

2. ルーターの管理画面( http://192.168.11.1 )にアクセス

http://192.168.11.1 で管理画面が開くはずですが、なぜかアクセスできません。。。pingも通りません。。。

192.168.11.1 にアクセスできない
http://192.168.11.1 にアクセスできない

色々調べてみると、ネットワーク内には以下のIPしか存在しておりませんでした。

ネットワーク内のIP一覧
ネットワーク内のIP一覧

MACアドレスがわからないので順番にアクセスを試してみると「192.168.1.8」がBuffaloのルーターでした! よくよく考えるとNTTから貸し出されているルーターでルーティングしているので、Buffaloのルーターが想定と違うIPでもそりゃそうか、という感じですね。

APとして使っている場合はハマりポイントかもしれません。

3. ファームウェアを更新

少し緊張する瞬間ですが、迷わず「設定」ボタンを押します。

ファイルを選択して更新
ファイルを選択して更新
ファームウェアの更新が始まります。
ファームウェア更新中
ファームウェア更新中

4. 『dd-wrt』というSSIDに接続

10分ほどドキドキする時間が続きましたが、「dd-wrt」というSSIDが出てきたのでひとまず安心です!

「dd-wrt」というSSIDに接続
「dd-wrt」というSSIDに接続

5. ルーターの管理画面( http://192.168.1.1 )に接続

パスワード設定画面のあと、管理画面に無事に到達しました。

dd-wrt管理画面
dd-wrt管理画面

6. 諸々の設定

APとして使う設定

現状はAPとして使うので、WAN側とDHCP機能をDisabledにして、Subnet MaskやGatewayをルーターの設定に合わせます。さすがに100台の機器をルーターにつなげることはないと思うので、Local IPアドレスは「192.168.1.100」にしました。

APとして使うための設定
Setup > Basic Setup

「Apply Setting」を押すとルーターの再起動がかかりますが、再起動後は設定画面が http://192.168.1.100 になるため、注意が必要です。

SSIDとWPA

「WZR-HP-AG300H」というデバイスは2.4GHzと5GHzで通信できますが、初期状態だとどちらも「dd-wrt」というSSIDになるので見分けがつきません。 なので、それぞれ別のSSIDを設定してあげます。

2.4GHz帯と5GHz帯
Wireless > Basic Setup

このままだとご近所さんにフリーWi-Fiを提供して我が家を危険に晒してしまうので、WPAの設定も行います。

Wireless > Wireless Security
Wireless > Wireless Security

ssh接続

せっかくLinuxマシーンを手に入れたので、ssh接続できなくてはつまらない!ということで設定します。

Services > Services
Services > Services

「Apply Setting」を押してしばらくすると、ssh接続できました!

ssh接続成功
ssh接続成功

まとめ

ルーターの管理画面のアドレスがコロコロ変わるので迷子になりかけますが、そこさえ突破できれば、ただのルーターがちょっとしたLinuxサーバーに変身です!

外部からアクセスできるようにすればVPNもできるようになるので、この次はONU一体型のルーターをなんとかしてDDNSをなんとかして、VPNライフ(多分それほど快適ではない)を目指します!

UniFaでは使わなくなった電子機器を改造せずにいられないエンジニアを募集中です!ご応募お待ちしております!

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