ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

プロダクトマネージャーを採用したいと思っていたら、プロダクトマネージャーじゃない人にメッセージを届けることになった

こんにちは。人間中心設計(HCD)専門家のやまぐち(@hiro93n)です。主にプロダクトマネージャーやQAエンジニアの部署でマネージャーをやっています。

さて、今回の話題はプロダクトマネージャー採用についてです。エージェントさんと話しても「激戦ですね」と言われることが多いです。多いですが、プロダクトマネージャーって結局なんなのかについては意見が分かれるところだと思います。

f:id:unifa_tech:20210211193752j:plain Photo by Scott Graham on Unsplash

突然ですが、弊社プロダクトマネージャーチームのslack chは #director です。自分が入社したタイミングでディレクターと言われていた人がプロダクトマネージャーと言う定義に変わったためだと聞きました。

社内でも未だに「ディレクター」という単語は飛び交っていますし、これはプロダクトマネージャーでありたいプロダクトマネージャー採用をしてもお互いに期待値がズレてしまうのでは?と思い、世の中で呼ばれている「プロダクトマネージャー」のタイプを仕分けてみたのが下の図です。

PdMタイプ分類
PdMタイプ分類

一般的に「プロダクトマネージャーになりたい人」が目指している方向性を考えると、図の中の事業責任者タイプが多いんじゃないかなと体感では思います。ものづくりの現場で言えばプロデューサーという立場とディレクターという立場があると思いますが、いわゆるプロデューサーがこれにあたります。

一方、今のユニファを考えてみました。ディレクターの延長にある人を増やしたいのであれば、それは開発リーダーやデザインリーダータイプに近いはずです。

強いプロダクトマネージャーを連れてきたよ!となったとき、経歴上も華々しく分かりやすいのは事業責任者タイプになりがちなのですが、じゃあその人が細かな仕様を詰めるとかワイヤーを整理するとかまでやってる人なんだっけ?と言うと当然違います。超主観ですが、スキルセットを整理すると下記のようになる感覚です。

先のPdMの一般的守備範囲(超主観)
先のPdMの一般的守備範囲(超主観)

一方、今のユニファが求める人としてはおそらくこんな感じになります。

ユニファでのPdM守備範囲
ユニファでのPdM守備範囲

この状態を受けて「合いそう」軸で整理したのが下記の条件です。

  • 多くのサービス開発現場でディレクターとして立ち回ってきており、炎上からのリカバリなども経験し他職種への理解が深いPdM
    • 新卒企画などに振り回されつつ、各諸調整の上でなんとかプロジェクトを着地させてきた
    • 誰にも触れないタスクを何とかして解消してきており、やり抜く力が高い
    • 事業や数字についてはそこまで強くなく、関心もそこまで
  • UXデザイン系の実務実績や興味関心があり、デザインあるいはエンジニアスキルをベースとしたPdM
    • 自身がデザイナーでなくても手技法の理解はあり、プロトタイピングはできることが多い
    • 作るイメージが自身だけでも完結でき、プロダクトマーケとの会話もしやすい
    • 今の職場だとエンジニアやデザイナーの色がついていて企画メンバーとやりにくい、あるいはスキルがあっても会社のフェーズとして求められていないため、新天地で新たにPdMキャリアを踏みたい

一方、「合わなそう」軸で整理したのが下記の条件です。

  • 事業推進にスキルを振っており、開発やデザインについてはNo.2なメンバーにすべてお任せしていたPdM(事業リーダータイプ)
    • 今の体制だとスキルを生かせない。事業企画などには強く外部パートナーを動かしたりもできるが、品質保証などの知見はない。
    • 今のユニファ社内なら事業企画や事業開発向き
  • 短期サイクルで実証検証していくことが勝ちパターンになっているPdM
    • サービスに対しての手法として相性が悪い。園にそんなに負荷はかけられない。
    • 手法を信じるあまり、ダークサイドに落ちやすい(ユニファはこんなやり方でいいと思っているのか!など)

急に出てきた要素(園に提供するサービスはすぐに変えられない等)もあり恐縮ですが、こうして整理してみると「事業責任者タイプの人だと今は活躍しづらいよ」「開発現場でディレクションしてきたスキルの人なら活躍できるよ」という2点が少なくとも必要な訴求だと分かります。

ディレクター寄りのスキルの人をを採用したいのに何で職種名をディレクターにしないのか?と思ったので、人事に依頼して職種名を変えて枠を出してもらったのが下記の原稿です。 herp.careers

このスキルの人がプロダクトマネージャーで検索しないことはないとは思うのですが、チームマネジメントしたり事業開発したりしたいわけではなくモノを作っていきたいんだ、となったときに検索する言葉としては「サービス」とか「開発ディレクター」の方が強いだろうなと感じました。

サーチコンソールで検索ワード見て……などでカッチリ判断したわけではありません。しかし、職種名と仕事概要をいわゆるプロダクトマネージャーよりも開発寄りに記載してからの方が、面接に来られる方のタイプがマッチしてきたなと個人的には思っています。


社会人始めたての頃に求人広告の営業⇒求人広告の制作をやっていた経験があります。その頃、先輩によく下記のことを言われていました。

誰に、何を、どういうの?の順で考えろ。言い方から考えるな。

当時、社内で共有されていた求人広告のアイトラッキング結果で一番見られていたのはコピーでも何でもなく「待遇」でした。何を?の力はすごいです。

なんとなくこの職種の人が欲しいよねから始めてしまうと、採用も色々と遠回りしがちです。サービスやプロダクトと同様に、人を動かしたいときにはまず相手が誰で、その人にどうすれば届けられるのかから考えていかないとな、と思った一件でした。

というわけで、職種名は何でもいいがこの保育に関わる領域をプロダクトの力でより良くしていきたいと思われるあなた。ぜひ、弊社面接 on Google meetでお目にかかりましょう!