ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

受託開発の世界からユニファ(事業会社)に転職した感想

プロダクトマネジメント部所属の入佐です。昨年10月にユニファに転職してきて半年と少しになりました。

これまで所属していた会社は、何社か経ましたが一貫して、システム開発を生業として、事業会社と分類される企業から、受託で開発を請負、開発、納品しては、それを運用する、そういった一般的な開発会社でした。

うん十年のキャリアの中で、これまで何度か転職を経験していますが、何度かの機会の中で、若い頃は敢えていろんな開発に携われるであろうベンダー系を選んでいました。そこから開発のキャリアを重ねる中で、「なんで工数でしかお金が取れないんだろう」「自分たちが作っているソフトウェアそのものの価値でお金が稼げないのはなんでなんだろう」という素朴な疑問から、いつしか事業を担う側で、自分たちが作ったシステムがきちんと「価値(お金)」を生むお仕事に携わりたいと思うようになりました。

長くなりましたがそんなこんなで、事業論理の違う世界に来てみて、日々色々な刺激を受けています。きっと業界的には当たり前のことですが、そのいくつかを紹介しようと思います。

開発判断に論理がある(見える)

システムを開発するシーンにおいては、予算、スケジュール、スコープ、体制など、発注側に色々と判断を仰ぎながら、その判断に色々な場面で影響を受けながら、要件定義から設計、開発、検証、リリース、運用とフェーズが進んでいきます。 自分が見てきた範囲の受託開発においては、この判断はあくまで発注側(お客様)の事情であり、外側の受注側からは、発注側の中の人たちの想いやそこでなされたであろう議論などは窺い知ることはできません。少なくとも自分は、一次請けで要件定義〜開発リード〜運用までしていた期間も含めて、そうだったと思います(興味もなかった)。

一方で、ユニファにおける開発は、開始もストップもスコープ判断も自分たちの組織の中に理由があります。 ユニファの開発は、いろいろなトリガーで始まります。お客様の要望、サポートへの問い合わせから始まることも、社内からの新しいビジネス取り組みへの提案から始まるものもあります。要望が一つ来たから始まるということではなく、営業やサポートから上がってくる同種の要望の数、顧客への需要調査、営業的インパクト、市場や競合の状況などの情報が収集され、ROIが数値化されて判断がなされます。 様々なシチュエーションや背景状況があり、一概に言えるわけではない部分もありますが、少なくとも会社のpurpose、valueに対して日々の業務がそれを大切にするという価値観で動いているように見えます。

作る側よりも営業・サポート側の人数が多い

受託を生業とする企業は、営業が少ないことが比較的多いのではないでしょうか。ましてや、自社サービスを持っているところでなければサポート選任の体制などはない組織がほとんど(必要がないので)で、作ったものに対するサポートは作ったエンジニアが担うことが多いのではないでしょうか(少なくとも自分が見てきた範囲はそうでした)。 受託の営業という側面においては、ソリューションとして技術的な会話も多いので、セールスエンジニアと呼ばれる人々が必要になることもありますし、現場のリーダークラスが営業を兼ねるケース、リピートや紹介を中心に受注を獲得している会社さんもいると思います。

ユニファの場合、営業部門、オペレーション部門、サポート部門も開発組織と同等以上の体制を備えています。サービスを利用しているエンドユーザに寄り添い、彼らの困りごとに耳を傾け、日々、より良いサービスは何かを考えている専門家たちです。 また、コーポレート部門には、会社組織運営のプロフェッショナルたちがいます。頼れる法務部門、会計側面からの判断ができる経理部門、新しい取り組みを推進してくれる企画部門、人数だけでなく、事業を回すための仕組みとして、各部門が専門性をもって仕事をしています。本当に当たり前のことですが、小さな開発会社に所属しているだけでは見えなかった新しい世界でした。

機能を作る時に必ずサポートやオペレーションフローの検討が入る

ある機能を検討・設計する段階、またある程度設計方針が固まってリリースが見えてくると、PdMがオペレーション部門やサポート部門とMTGを重ねます。想定されるお客様の質問や導入オペレーションへの影響。機能が改善される時には、お客様の業務的に問題はないか、本当にお客様に使ってもらえるか、価値がある機能になるのか。色々な視点から議論を交わし、一つの機能を作ってリリースしていきます。 リリースの際には、事前に既存のお客様へどのような影響があるか、お知らせを送って頂く必要があるか、マニュアルを更新する必要があるかなど、諸々の調整を行いながら、実際のリリース日を迎えます。 ここでも、サポート、オペレーションなどの専門性が発揮されます。新しい機能やサービスについて、きちんと開発側から説明をする必要はありますが、それを理解して自分たちの業務に落とし込んでくれます。

ある機能がリリースされると、割とすぐにフィードバックが返ってくる(よくも悪くも)

先日もサービスのある機能がリリースされました。2週間くらいでその機能について「お客様にとても喜んでいただけました・・・・!!」というフィードバックを営業メンバーから頂いたり、逆にアプリのレビューコメントから厳しいコメントを頂くことも。 自分が受託で開発をしている時は、作ったものの評価についてお客様とお話しすることなど、障害の謝罪くらいで、文句を言われることはあれど、作ったものをお褒め頂く機会など、滅多になかったと思います。 保育という業界の特性も、ユニファという会社の空気・価値感もあるかもしれませんが「相手の仕事を褒める・リスペクトする・感謝する」ということが当たり前にやりとりされるためかもしれません。

育児中のメンバーのカレンダーには、夕方になると「育児対応」というスケジュールが入る

これは事業会社であるといったことは関係がないかもしれません。 家族を幸せにする、という社是を掲げているユニファだからこそだと思いますが、育児中の社員のカレンダーには、夕方に「育児対応」的なスケジュールが入っています。 これは、コロナ下でリモートワークできるようになったことも大きいですが、社内ルールとして中抜けが許されており、夕方の子供のお迎え時間などやお風呂タイムなど、パパもママも仕事を調節して抜けていき、後で戻って作業を続けます。 子育て中の社員もそうでない社員も、それを当たり前のこととして受け入れています。

素晴らしいのは、ママだけでもなく、パパ社員達も当たり前の日常です。お子さんが体調を崩せば、ママ社員だけでなくパパ社員も普通に休みをとっての通院付添なども当たり前の光景です。 今はこういった企業が少しずつ増えているんだと思います。20年も前ですがw子供が小さい頃、共働きでも仕事を制限(時短勤務、病院対応などなど)するのは母親がやるもの、みたいな悪しき慣習に、自分は疑念も抱くこともありませんでした。その期間は開発のキャリアを積むことを諦め、当時の悔しかった想いを振り返ると、こうして子育て中のパパもママも平等に育児に携われる企業文化は本当に素晴らしく、こんな時代が来てくれたことを、心の底から嬉しいと思って見ています。

男性育休取得の多さ

パパ社員たちの育休取得も盛んです。子育て世代が多いこともあり、開発メンバーも含め、1ヶ月〜数ヶ月次々とメンバーが育休を取得しています。 もちろん休暇中のメンバーが抜けた穴を、問題にならないようにすることも組織の責任です。体制を整えるべく、採用を含め、普段から業務の共有などをオープンに行っていきます。 社員が育休期間でしっかりと子供と向き合う時間を作ること、これもユニファのプロダクトを使ってくれる保護者や先生方と同じ目線を持って、よりよいプロダクトを目指すためにも必要なことなのだと思います。

いかがでしょうか。 どうしても主観の入った比較にはなってしまうので、一概には言えないような話ばかりだったかと思います。あくまでも受託開発出身のPdMが事業会社に来てどう感じたか、という一例と捉えて頂けたらと思います。

ユニファでは、家族を大事にしながら、保育の未来を一緒につくっていくメンバーを大募集しています。 https://unifa-e.com/recruit/