ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

未知との遭遇が楽しい理由:AIと歩むエンジニアの冒険

みなさん、こんにちは。 ユニファでエンジニアのマネージャーをしている田渕です。

2025年になりましたね。新しい年を迎えるにあたり、新たなスタートを迎えたり、目標を立てたりしている方も多いのではないでしょうか? ユニファでは昨年のアドベントカレンダーで初めて、開発関連部署以外の方々にも登場していただきました。

今日は、最終日に登場した土岐さんのブログを引用しつつ、「なぜ私がAIをこんなに楽しみにしているのか」に気づいた話をしていきたいと思います。

土岐さんのブログとは?

さて、昨年のアドベントカレンダー最終日、25日に土岐さんが公開した記事を振り返ってみましょう。

tech.unifa-e.com

GPTさんに要約してもらいました。

ユニファ株式会社代表の土岐氏が、初めてアドベントカレンダーに投稿した記事です。 クリスマスに関連する話題として、娘との会話を通じてサンタクロースの存在について考察しています。 娘は「サンタはいる」と主張し、社会全体がサンタ的な役割を果たしていると述べました。 この意見に触発され、土岐氏は子どもたちの未知への好奇心や世界観に共感し、大人もその視点を共有することの重要性を強調しています。 また、ユニファの取り組みとして、子どもたちの成長や未知との遭遇を記録・共有する技術の可能性についても触れています。 最終的に、子どもたちこそが大人にとってのサンタであり、その視点を大切にする社会の構築を目指すと結論付けています。

と、大枠はこんな感じです。

この中の一節、下記の文章を読んだとき、私はあることに気がつきました。

「サンタは北海道に10名はいるから見つけてやる!」と意気込んでいた小学生のように、未知との遭遇への渇望を持ちながら社会と向き合えた方が、どう考えても人生が楽しそうです。

未知との遭遇

今やすっかりエンジニア以外にもお馴染みになったChat GPTですが、一般に認知されるきっかけとなったGPT-3.5が発表されたのは2022年の11月末のことです。

GPT-3.5は、質問に対してまるで人間のように自然な回答を返せるAI技術です。特に、この技術が発表された当時は「未来がやってきた!」と多くの人が驚きました。 わずか二年ほどしか経っていませんが、みなさんもご存知の通り、そこからAI界隈、およびエンジニア業界には、もう戻ることの出来ない大きな変化が起こりました。

多分に漏れず、私もその波に盛大に飲まれて「AI楽しい!」となっているクチで、プライベートでも色々触る毎日です。ですが、ちょっと自分でも何がそんなに楽しいのか、何をそんなにワクワクしているのかがよくわからないまま、とりあえず感情に任せて波に乗っていました。

もちろん、エンジニアとしてのキャリアを考える上では今後習得必須の技術だという半ば義務感に近い感覚もあることはありますが、根本的に動機がそこではないことは自分でも理解していました。

そんなこんなで、AIと遊び始めて2年ほど。土岐さんのブログに出てきた先の一節を読んで、私はようやく理解しました。

「なるほどー。私のAIへのワクワクって、未知との遭遇だったのかー。」と。

「未知との遭遇」が私にとってこんなに楽しいのは、もしかすると、こどもの頃に初めてプログラミングに触れたときの驚きや興奮に似ているのかもしれません。

自分が書いた文字が意味を持ち、目の前のディスプレイの中で意図通りに動く様は、当時の私にとってまさに魔法でした。 それは、土岐さんがブログの中で書かれている「初めてたんぽぽに遭遇したこども」と同じ感情なのでしょう。

AIの進化は楽しいか、怖いか。

新卒からエンジニアとして働き始め、色々な技術やシステムを渡り歩き、インフラはオンプレからクラウド全盛に切り替わったりと色々とありました。 ただ、その進化には一定の予測があって、例えばソフトウェアエンジニアとして見た時、自分がエンジニアになってからの各プログラミング言語の進化過程というのはなんとなく読めるものでした。

ある程度ソフトウェアエンジニアを続けると、経験済みのことが増えてきますから、驚きや感動といったものは次第になくなっていきます。 それは別に仕事に限ったことではなくて、大人になるというのはそういうことだとも思っていたりします。

しかし、そこに現れた昨今のAIブーム。

これまでの私のエンジニアとしてのキャリアや予測を根こそぎぶっ倒して、今私の前にあるのは「完全に読めない未来」です。 (AIを専門にやってらっしゃる方から見ればある程度の予測がつく進化もあるそうですが、少なくとも一介のソフトウェアエンジニアである私にはそこまで精度の高い未来は見えていません。)

ちょっと大袈裟にいうと、もしかしたら明日にはもう最強のAIが発表されて、世のソフトウェアエンジニアは根こそぎ仕事を奪われるかもしれません。

最近、AI関連の講演やセッションに時々お邪魔していますが、技術者のAIに対する意見は完全に二分されていました。 一方は、「この進化が怖くて堪らない」人たち。もう一方は、「この進化が楽しくて堪らない」人たち。

前者の人たちは、「自分がこれまで築き上げてきたものが、一夜にして無意味になるかもしれないのが怖い」と言います。 後者の人たちは、「目が覚めたらまた見たことのない世界ができてるかもしれないのが楽しい」と言います。

私は完全に後者の方の人間ですが、前者の人たちの気持ちもわかります。 こどもの頃からプログラムを書く仕事をすると決めていて、職業としてはそれしか考えないで来たような人間なので、私も「え、この仕事なくなったらどうするの?」という気持ちはなくもないです。

それでも楽しい

それでもやっぱり日々新しい技術やサービスのニュースを見るのは楽しいですし、ワクワクします。

GPT-4oのリアルタイムのボイスチャット機能なんて、今やほとんどラグもなく、完全にこどもの頃に見たSFの世界です。現時点ですでにSFの世界に片足を突っ込んでいるのに、ここからまだすごくなるというんですから、私からしたら楽しいしかないわけです。

AI界隈では「ソフトウェアエンジニアは遠くない未来に不要になる」ということを多くの方がおっしゃってますが、私自身はそこにあまり悲観的な気持ちはなく、その歴史的な過程をエンジニアとして経験できることをとても幸運だと思っています。

この仕事をしていなかったら、もう少し遠くからぼんやりと、なんとなーく変わっていく世界を見ることしか出来なかったと思うので。 僅かながらでも、AIによって変わっていく世界の、変化の一端を担えることが嬉しいなと思っています。

昭和の頃に大人だった方たちは、自分で自分の服を作る(あるいは家族の服を作る)割合が今よりずっと多かったようですが、今日ではそういう方は稀です。 多分、プログラムを書くということも、そんな風に変わっていくのでしょう。

ユニファもやっていきます!

今日は私の個人的なAIに対してのお話を書いていきましたが、ユニファでももちろん、「保育AI」をやっていきます!

lookmee.jp

2025年はますます、保育業界でもAIが活躍してくれることと思います。保育に携わる皆さんのお役に立てるような仕組みを、利用者さんが意識しない部分にさりげなく組み込めるようになるといいなと思っています。

ユニファでは、「技術で保育の未来を変えたい!」という情熱を持つエンジニアを募集中です。 経験豊富な方も、これからAIに挑戦したい方も歓迎です!

jobs.unifa-e.com