ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

PdM Days 2025 軌跡から、つむぐ。参加レポート

こんにちは、ユニファでプロダクトマネージャーをしているたしろ(@tsrs88)です。

2025年3月15日に開催されたPdM Days 2025のDay4に現地で参加させていただきました。 PdM Daysは昨年に続き、2回目の開催です。 pdmdays.recruit-productdesign.jp

セッションやOST(参加者同士のディスカッション)を通じて、多くの学びを得ることができました。この記事では参加レポートとして感想や学びを書きたいと思います。


各セッションやOSTの感想や学び

Opening: 未来を作るための「世界観構築」

オープニングでは、ビービットの藤井さんが「未来を作るための『世界観構築』」というテーマで、未来を作るために持つべき世界観(社会観、人間観、体験観)についてお話されていました。

プロダクトづくりにおいて、市場やユーザ理解は当たり前のように重要だと理解していましたが、今まで自分には馴染みがなかった世界観の考え方で、非常に興味深い内容でした。

プロダクトがどんな価値を生むのかを考える上では、「これからどんな社会になっていくのか」の世界観を作っていくのは不可欠であり、社会や人間の在り方をどのように解釈し、変化を読み取っていくのか、あるいは逆に不変なものも捉えるか、ということが大切だとありました。

「今の世界をどう見て、どんな世界を実現したいのか」という世界観やビジョンを言語化し、一人ひとりがちゃんと持てていると、チームとしても強くなっていくな、と思いました。

Session1: AIと共にプロダクトマネジメントの新たな道をつむぐ

川村さんとエクスプラザの宮田さんの「AIと共にプロダクトマネジメントの新たな道をつむぐ」というテーマで、AIとどう向き合い、どう自分をUPDATEすべきか、についてお話されていました。

アウトプットではなくアウトカム(どう自分の仕事に生かしていくか)を常に考えている、というお話を聞いて、プロダクトマネージャーである自分は特に意識していかなければと再認識させられました。

以下のポイントが特に心に響きました。

  • 「AIに振り回されるのではなく、ユーザーに向き合うことが大事。」

  • 「AIは手段でしかない。一方で課題やアウトカムが不明確であっても一旦触ってみることで気づきが生まれることもある。」

  • 「知識と経験の間をAIを活用して高速に回すことで力を得られる。」

AIと向き合うことで、今後のプロダクト作りの仕方や届けられる価値が変わっていくと思います。自分のAIとの向き合い方を再評価して、どう活用できるか?を意識していきたいと思いました。

OST(Open Space Technology)

午後のセッションには、参加せず、参加者主体でディスカッションするOSTに参加してきました。OSTは会場の参加者の中からテーマを公募し、そのテーマの中で気になるものを選んでディスカッションに参加するというものです。

※ 実際に出たOSTテーマです(個人名はぼかしています。)

「社会課題解決vs売り上げ どうバランスをとる?」「0→1プロダクトはどこまで作り込むべきか」というテーマに参加しました。

最初のOSTセッションの「社会課題解決vs売り上げ どうバランスをとる?」では、具体的なバランスを取る方法や考え方、ストーリー作りに関して、熱い議論がされました。中長期的なユーザー価値と短期的な売上、どちらも重要な中で、ビジョンやコミュニケーションの重要性を再認識しました。

次のOSTセッションの「0→1プロダクトはどこまで作り込むべきか」では、限られたリソースの中でどう進めていくのが良いのか、の悩みや考えについて共有されていました。

結果として、「AIの登場により0→1のプロセスのスピードが飛躍的に速くなったため、まずは製品を市場に出し、ユーザーに使ってもらうことが最も重要ではないか」というアプローチが一つの結論として挙げられました。自分が担当するプロダクトでも、不確実性が高い中での検証方法を模索しており、素早い仮説検証の重要性、確実性を高めるための鍵であることを改めて感じました。

初めてOSTに参加してみて、「自分と同じ似たような悩みを抱えている人もいる」という安心感と「それに対しての考え方や乗り越え方」をリアルに知れて、大変勉強になりました。OSTで一緒だった人と懇親会でも仲良くなれたのでよかったです。

Session3: プロダクトは「好き」や「熱狂」にどう寄り添うか

MIXIの佐藤さん、GENDAの千葉さん、ヤマップの土岐さんにて「プロダクトは『好き』や『熱狂』にどう寄り添うか」のテーマで、好きや熱狂をどうやって計測するのか、好きや熱狂を作る組織において必要なものについてお話されていました。

自分の中で心に刺さった点を書き残したいと思います。

  • 好きや熱狂を計測する前に、「好き」の背景や理由を掘り下げて理解することが大事

「好き」の感情が行動を生むからこそ、その「好き」の背景にある部分を圧倒的に理解する。理解するからこそ、その好きを維持する増やす、の話にも繋がっていくと思いました。 GENDAの千葉さんの「好きを計る前に、なぜ好きなのかを理解する」という言葉が印象に残っています。就業体験を通して、メンバーがユーザーの熱量や課題を体験し業務解像度を高めていくことやユーザーの好きが生まれる瞬間を特定することが大切だという話があり、ユーザー理解においてPdMだけではなく、プロダクトに関係する人全員で、という姿勢は自分のチームでも大事にしていけたらと感じました。

  • 好きや熱狂を捉える時には、いかにユーザーの生活の中に溶け込んでいけるかの把握が大事

冷静になると当たり前のように感じますが、ユーザーの習慣や日課に近い位置まで辿り着けているのか?という視点は欠かせないと思いました。 ヤマップの土岐さんの「山に行くだけ、の部分ではなくその前後にある生活を捉える」という視点は感心しました。ライフスタイルの変化によってユーザーの行動が変わること自体が競合、という捉え方もされていて、純粋な目に見えるデータだけではなくそのユーザー行動も念頭に検討や意思決定をしている部分は、BtoBの領域でも導入者と利用者は違う側面もあるので、意識しないといけないポイントだと感じました。

  • 好きや熱狂はまずビジョンを作ることが組織においては大事

ユーザーを好きや熱狂の状態にしていくためにも、まずはそのプロダクトを作る組織自体が愛着や情熱を注げているか?はまさにその通りだと思いました。 MIXIの佐藤さんからみてねも「丸1年くらいかけて作った」という話があり、「なぜここに我々がいるのか?」を徹底的に考え抜いた上でのビジョンを構想しプロダクトを作っていかれたんだな、と感じました。だからこそ多くの家族から愛されるサービスになっていると。 「プロダクトに対する愛着」がトップダウンだけではなくボトムアップの要素を生み、「愛着」がプロダクトだけではなく組織を牽引していくと理解し、自分のチームでもその愛情が強く生まれているか?を問いかけされている様でした。

好きや熱狂とどう向き合っていくかどう育てていくかの問いに向き合いつつも、それをどうやって商売に繋げていくかの考え方の話がプロダクトマネージャーの本質を突いているような感じがしてとても面白いセッションでした。

特にみてねは、事業領域で親和性も高く共感する部分が多かったです。当社のルクミーフォトはみてねと連携させていただているので、紹介させてください。

prtimes.jp

Closing: 軌跡から、つむぐ

起業家の山川さんより「人生として、何かを生み出す挑戦をすること」というテーマで、チャレンジやそこに至る想いを熱くお話されていました。

あっという間に話に引き込まれ、うまく言葉にできない、ただ胸が熱くなりました。

特に印象的だったのは「仕事を仕事のレベルでしない、人生のレベルで仕事をする」という仕事への向き合い方で、「自分が今の範囲内で物事を考え、単に仕事をこなしているだけではないか?」と深く考えさせられました。

神山まるごと高専の開校までの苦悩や葛藤の中で、「誰にも求められていないことを、私すら自信も無いなかで、やると断言して遂行することの難しさ。孤独さ。恐怖。申し訳なさ。戦い続けた1年半でもあった。」のお話があり、人生のレベルで仕事に向き合うからこその苦悩だし、その苦悩を乗り越えた先にそのレベルで向き合うことでしか辿り着けない世界があるんだろうな、と思いました。

神山まるごと高専のことを全く知らなかった自分でさえ胸が熱くなり(きっと会場の多くの人も)「情熱が仲間や顧客の情熱を生んでいくんだ」と肌身で感じました。

「現状に甘えず常に新しい挑戦が出来ているのか?」を常に問い続けながらこれからプロダクトにもっと向き合っていくぞ、と思いました。 最後に流れた映像がありましたので、掲載します。ぜひご覧になってください。

www.youtube.com


最後に

PdM Daysのオフラインイベントに初めて参加しましたが、プロダクトに関わる多くの人の知見を得るだけではなく、自分自身の考え方や姿勢を見直す機会になりました。懇親会でもたくさんの方とお話しさせてもらい、「それぞれの領域で、本気でビジョンやプロダクトに熱を持っている人がたくさんいるんだ」と、刺激を受けました。

このイベントで得た学びを自分のプロダクトや組織へ活かして行きたいと思います。

最後に、ユニファのプロダクト開発にご興味を持たれた方は、ぜひ募集要項をご覧になってください。

jobs.unifa-e.com

つい先日、プロダクトマネージャーに関する採用ページも公開したのでご覧ください。

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