ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

この1年のAIの進化を振り返ってみる。

こんにちは、サーバーサイドエンジニアの小川です。

数年前までは「人の作業を補助するアシスタント」という印象が強かったAIですが、今ではその枠を超え、任せられる仕事の幅が大きく広がっています。その進化のスピードには、日々驚かされるばかりです。

一方で、変化が速いからこそ、数か月前までの常識がすでに古くなっていることも珍しくありません。日々新しい情報をキャッチアップし続ける重要性をあらためて感じています。

そこで今回は、この1年でAIを取り巻く環境がどのように変化したのかを整理してみようと思います。この記事ではOpenAIにフォーカスし、2025/8~2026/8で、モデルや関連ツールがどのように進化してきたのかいくつかピックアップして振り返りたいと思います。


2025/8〜10

アップデート できるようになったこと
GPT-5 高速に回答するモデルと、より深く推論するモデルをリアルタイムルーターが使い分ける「unified system」に。コーディング、指示追従、ツール利用などの能力が向上。
GPT-5-Codex GPT-5をエージェント型コーディング向けに最適化。短い対話型の作業から、長時間・複雑な開発タスク、コードレビューまで対応。
gpt-realtime / Realtime API Speech-to-Speechの品質や指示追従、Function Callingが改善。Remote MCP、画像入力などに対応。

この時期は、「AIに質問する」だけでなく、「AIに仕事を任せる」感覚が強くなり始めた時期だったように思います。GPT-5-CodexやRealtime APIの進化を見ても、AIがより実際の作業に入り込んできた印象がありました。


2025/11〜2026/1

アップデート できるようになったこと
GPT-5.1, GPT-5.1-Codex GPT-5.1 Instantでは指示追従などが改善。
GPT-5.1 Thinkingでは、簡単なタスクでは短く、複雑なタスクでは長く考えるよう推論時間をより柔軟に調整。長時間のエージェント型コーディングタスクへの対応を強化。
GPT-5.2, GPT-5.2-Codex 長いコンテキスト、ツール利用、コーディング、専門的な知識業務などを強化。「professional work and long-running agents」向けモデルとして登場。
Context Compactionによる長時間作業への対応や、リファクタリング・マイグレーションなど大規模なコード変更への対応を強化。
Agent Skills 指示、スクリプト、リソースをまとめた再利用可能なSkillを利用可能に。明示的に指定するほか、Codexがプロンプトに応じてSkillを選択することも可能に。
Plan Mode CodingとPlanを切り替え、実装前に調査・計画を行ってから実行へ移るワークフローを利用可能に。

今では当たり前のように使っているPlan ModeやSkillsも、この時期に登場しました。モデルそのものが賢くなるだけでなく、「AIにどう仕事を進めてもらうか」を設計すること自体がより重要になってきた時期だったように思います。

こうして振り返ると、Plan ModeやSkillsが出てからまだ1年も経っていないというのは、あらためて驚きです。それだけ、この1年でAIの使い方が一気に変わったということなのだと思います。


2026/2〜4

アップデート できるようになったこと
Codex App macOS上で複数のAgent Threadを並列に実行・管理可能に。エージェント中心のUIで使えるデスクトップアプリが登場。
Subagents CodexからSubagentを利用し、作業を別のエージェントへ委譲するMulti-agent構成を試せるように。
Hooks SessionStartやStopなど、Codexのライフサイクルイベントに応じて独自処理を実行可能に。
Codex AppでComputer Useに対応 CodexがmacOSアプリの画面を見て、クリックや文字入力を実行可能に。ネイティブアプリのテストやSimulator操作、GUI上の不具合確認などに対応。
GPT-5.3-Codex GPT-5.2-Codexのコーディング能力に、より強いReasoningと専門知識を統合。エージェントの実行中に追加指示を出すMid-turn Steeringにも対応。
GPT-5.4 Reasoning、Coding、Agentic Workflowを一つの汎用モデルに統合。Codexで利用できる汎用モデルとして初めてNative Computer Useに対応。
GPT-5.5 コーディング、Computer Use、Web調査、データ分析、ドキュメントやスプレッドシート作成など、複数のツールをまたぐ複雑なタスクへの対応を強化。

この時期は、Codexのデスクトップアプリが登場したことで、AIの使い方がかなり変わった感覚がありました。これまでのIDE拡張は「エディタの中でAIを使う」という印象でしたが、デスクトップアプリでは複数のエージェントに仕事を振って、その進捗を見るような使い方が前面に出てきました。

さらにComputer Useによって、画面を見てクリックや入力を行うGUI操作まで任せられるようになりました。正しく使えば、人が細かく手を動かしていた部分をかなり減らせそうだと感じた時期です。


2026/5〜8

アップデート できるようになったこと
GPT-Live Full-duplexに対応し、AIが音声を聞きながら同時に話せるように。発話の交代や割り込みを含むリアルタイム音声対話が可能に。
GPT-5.6 Sol、Terra、Lunaの3モデルを提供。ultraではSubagentsを活用し、複数のエージェントが並列に作業することで、複雑なタスクをより高速に処理できるように。
Codex as a platform Codexを支えるHarnessを、自分たちのプロダクトや業務フローに組み込む方法を公開。Codex SDKやapp-serverを使い、Agentの会話状態、ツール実行、進捗イベント、承認フローなどを独自アプリから扱えるように。

この時期で個人的にいちばん驚いたのは、GPT-Liveでした。

実際に触ってみると、これまでの音声AIにあった「こちらが話し終わるのを待って、AIが返す」という感じがかなり薄くなっていて、途中で割り込んだり、会話のテンポを崩さずにやり取りできるのが印象的でした。

音声AIは以前からありましたが、GPT-Liveは「音声でAIを使っている」というより、かなり自然に会話している感覚に近づいたように感じます。モデルの性能向上とはまた違う方向で、AIの凄さを感じたアップデートでした。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

この1年の変化をいくつかピックアップして振り返ってみましたが、単純にモデルが賢くなっただけでなく、AIに任せられることの幅が広がり、使い勝手も大きく向上した1年だったと感じます。

そして、AIそのものの進化によって開発や改善のスピードもさらに上がっていくことが予想されます。数か月前の常識がすぐに変わるので、これからも公式発表やSNSなどを日頃からチェックしつつ、実際に触りながら最新の変化を追っていきたいと思います。

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