ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

翻訳されやすい日本語を考える

この記事はユニファ開発者ブログ Advent Calendar 2021 の 2 日目の記事となります。 adventar.org

こんにちは、プロダクトエンジニアリング部の田中です。

弊社開発チームには日本語を母国語としないメンバが多数在籍しています。 そのため、いろいろな文章が日本語から各種言語へと機械翻訳により変換されています。 言語間で齟齬が生じないように、日本語で文章をかくときに私が気をつけていることを書き出してみます。

名詞に「たち」をつけて複数形にする

たとえば、「写真たち」。

「これ」と「これら」のような指示代名詞にも気をつけます。 機械翻訳は「これら」を検知すると、わざわざ「たち」をつけなくても複数形にしてくれることがあるようです。

例)
写真はこのサーバで処理されています。
↓
これらの写真たちはこのサーバで処理されています。

「とか」に注意する

口頭では使ってしまいがちな「とか」ですが、文章内では使わないように意識しています。

主語を書く

ともすると日本語では省略されがちな主語ですが、そのまま機械翻訳に渡すと、自動的に補完された主語によってまったく逆の意味になったり謎の文章になったりするので、日本語の時点で「私は」などと主語をはっきり書くようにしています。

疑問の否定系に注意する

「ではないですか?」「ではありませんか?」は日本語だと自然な表現ですが、「ですか?」の方が翻訳も含めて簡潔な表現になりやすいようです。 ニュアンスが微妙に異なるときは、後続の文章でカバーします。

例)
この問題はあなたにとって重要なものではありませんか?
↓
この問題はあなたにとって重要なものですか?

二重否定の形に注意する

例)
私の提案はあなたの提案を置き換えたいものではありません。
↓
私の提案はあなたの提案と対立していません。

適切な動詞を使う

「する」「見る」「かける」など、複数の意味を持つ抽象的な動詞よりも、それらを表す具体的な動詞を使うようにしています。

例)
この仕様は明日になりますか?
↓
この仕様は明日決まりますか?

パソコンをウィルスチェックにかける。
↓
パソコンのウィルスチェックを実行する。

まとめ

業務で日本語を書くときは、言語内に含まれる絶妙なニュアンスに頼らずに、具体的な内容を心がけていきたいと思います。