この記事は、ユニファAdvent Calendar 2024の25日目の記事です。
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生まれて初めてのアドベントカレンダー
ルクミーを運営するユニファ代表の土岐です。生まれて初めてアドベントカレンダーに投稿するので、やや緊張していますが、人生初という体験は、いつもワクワクするので張り切っていきます。
アドベントカレンダーは、クリスマスまでの日々を楽しむためのカウントダウンです。このブログの投稿日がクリスマスでもあるため、クリスマスに関連する話題を考えてみました。
サンタはいるよ、という娘の説
私のこども達が高校生と中学生になったことを踏まえて、「今年のクリスマスプレゼントは何がよい? もうサンタに手紙書かないよね?」と、もうサンタが親であることを前提に質問してみました。
意外にも娘が「サンタはいるよ」と言いました。
「実際、フィンランドとかには本当のサンタがいるらしいし、親からのプレゼントをアマゾンとかが手配して、ヤマトとかが運んでくるから、まぁ社会全体がサンタ的な感じでいるよね?」と、割と驚くような説を述べられました。
親がサンタではないけれど、社会にはサンタ的な存在がいるという意見に、娘の成長にはっとさせられました。
世界が未知に溢れている、ということ
そこから私が「じゃあ、何歳ぐらいまで本当にサンタがプレゼントを届けてくれると思っていた?」と娘に聞くと、「小学4年生・10歳ぐらいかなー」とのことでした。
私が「その時はクリスマスどんな気持ちだった?」と聞くと、「サンタさんに手紙を書いている時点で大興奮!!」と笑顔で答えてくれました。高校生になった息子も「たしかに」という雰囲気でした。
そういえば、どこかのテレビ取材で小学生が「サンタは絶対一人じゃなくて、北海道担当のサンタは10名はいるはずだから、サンタを絶対見つけてやる!」と意気込んでいたことを思い出しました。
そうなのです。サンタが実在すると信じていた頃は、まだ世界には自分の知らない未知があり、その未知に期待を膨らませ、願わくばその未知と遭遇したいと願っていました。
年齢を重ねるにつれて、あれは親のしわざと気付き、同時に、世界の未知の一つが白日に晒され、あたかも何もなかったかのように通り過ぎてしまうことが多いです。
「サンタは北海道に10名はいるから見つけてやる!」と意気込んでいた小学生のように、未知との遭遇への渇望を持ちながら社会と向き合えた方が、どう考えても人生が楽しそうです。
そういった喜びを少しでも多くの人が感じられるような社会を創りたいと思っています。やや話が飛躍してしまいますが、ここからはそういった趣旨でお話させていただきます。
こども達の社会との対話
保育施設等を顧客とするルクミーを創業して11年になります。数百の保育施設を訪問し、数億枚のこども達の写真を預かってきました。
そこで生まれるこども達の瑞々しい感性に基づく体験に伴走してきました。
初めてタンポポの匂いを嗅いで香水を作ろうとしたり、黄色という色に目覚めて絵具を使うようになったりする、こども達の好奇心の大冒険を目の当たりにしてきました。
例えば、3歳児が初めて積み木にチャレンジしている時、△の積み木の上に☐の積み木を重ねようとして、なかなか積み上がりません。
こどもは不思議そうに見つめながら何度も挑戦します。その子にとっては、サンタどころか重力も、世界にはまだ存在しないのです。
ただ、それでもこども達は諦めません。どうすれば積み木が積み上がるのか試行錯誤し、積み木の色や質感そのものを楽しみながら満足そうな顔をします。
何が幸せなのかは簡単には定義できませんが、大豆生田先生の仰る「安心と挑戦の循環」*1がそこにはあり、こども達はそこから社会と対話し始めていると感じます。
我々ルクミーの役割は、そういった世界の未知と遭遇し続けるこども達の様子を、写真・動画で記録したり、保育者の方のコメントを共有したりすることです。
一見すると単なるデジタル化ですが、そこには大きな可能性があると心から信じています。そこに保育AIが融合し始め、ルクミーみらい教室のような探求学習支援も始まりました。
それは、こども達の0歳児からの未知との遭遇の記録であり、軌跡であり、奇跡なのです。
本当のサンタは、こども達である
大事なことは、そういった大冒険中のこども達の心の動きや視点を、保育者や保護者もしっかり共有し、周りの大人達も一緒に未知に遭遇し、もう一度世界を見つめ直し、楽しむことです。
こども達は、生きた魚に出会うだけで大興奮し、色々な魚を調べ、魚屋さんや水族館を巻き込み、見たこともない深海魚をどうやったら捕まえられるか真剣に考え始めます。
そういった大冒険に大人たちも巻き込まれ、一緒に挑戦し、地域社会において手触り感のある幸せを感じる社会は素敵だと思います。
サンタという大人が作った仕掛けも素晴らしいですが、サンタを本当に信じているこども達の世界観の方が、よっぽど楽しくワクワクします。
私の結論は、そういった大人が忘れかけた世界観を思い出させてくれるこども達こそが、大人にとってのサンタであるということです。
社会にこんなにも多くの素敵なサンタがいることに感謝し、そこに我々のテクノロジーや使命感を伴走させたいと願っています。
こども達と共に、世界をもっと豊かであたたかいものにしていきたいという決意を新たにクリスマスを迎えたいと思います。
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*1:こども家庭庁「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン」玉川大学教育学部 大豆生田 啓友教授
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/6e941788-9609-4ba2-8242-42f004f9599e/e9da41d5/20240326_policies_kodomo_sodachi_14.pdf