デザインチームの三好です。
私は理論的思考の要素が薄い為、全体を通して感覚的、つまりふわっとした内容及び文面になることを初めにお伝えしておきます。
台湾文創
文創という言葉。これは「文化創意」の略であり、現代の台湾でよく使われている表現です。今台湾は高い感度と軽やかな実行力を持つ若い世代を中心に物凄いスピードで新たなカルチャーを構築しています。
私は文化が構築されていく過程をどうしても自分の肌で感じてみたくなり、ふらっと1人で3日間台湾を歩いてきました。既存のステレオタイプな台湾のイメージをひっくり返すような革命の片鱗を求めて探し歩いて、実際にそれが息吹いているところを確かに感じることができました。
台湾人は表現することへの純度が高く、良くも悪くもためらわずに突っ走る行動力を備えています。 それらを武器に彼らは今まさに自国そのものを”ハック”していると感じました。
" ハッカーとは壁の一部が破れるはずだと常に考えている人のことである " ジョン・ウィルスフェアー
ハッカーという言葉の意味。一般的には大いに誤解されて浸透しています。
コンピューター上で悪事を働く不正利用者のイメージがそのままハッカーとなったようですが本来は「コンピューター技術にたけて工夫ができる人」という意味になります。 ただこの場でコンピューター上のマニアックな話をするわけではなく(というよりもできない)、ハックという言葉をもっと日常的な広い意味で考えていきたいと思います。
どうやら、特に海外ではこのハックという言葉が流行ってしまっているようで「生きているだけで地球をハックしてる」「呼吸をして空気をハックしよう」など意味不明な軽いノリで使われ完全に本来の意味が崩壊していますが、真のハッカーとは『創造力を発揮して既存の常識を破壊し新たな価値観を再構築していく、挑戦を続ける人』だと私は思っています。
マイノリティ・パワー
今台湾でその動きが見られているとはいうものの、それは少数の限られた人たちが発信している印象です。こういったカウンターカルチャーは社会の主流に反するものなので大々的に表舞台に現れることは殆どありません。(ビートジェネレーション、ヒッピー文化、パンクサブカルチャーのような歴史上の大きなうねりは例外ですが)
そのかわりに彼らの精神は自由で、余計な束縛を受けず、本当に表現したいことを強い意志で伝えることができます。
マジョリティに媚びないからこそ実現できるものがあることを知っています。
それでも一部ではありますが台湾の新たな風がヨーロッパや日本にもじわじわと浸透してきているところをみると彼らの試みは少しずつ成功してきているのだと思います。
企業の内側をハックする
この流れを個人的な話に置きかえてみると、自分自身を含めインハウスデザイナーというものは「企業の内側をハックする」必要があると感じています。まずはこのブログの場で誤解されがちである『デザインという言葉の意味』を浸透させることから始めていきたいと思いますが、長くなりそうなのでその話は次の機会に。
カルチャーやクリエイティブなどという言葉を使うとクリエイター職以外には無縁のように感じるかと思いますが、今は日常的にどのシーンにおいても創造性が求められる時代です。 デザイナーなどはただ単にそれを色濃く目に見える形で発信する職種であるというだけの話で、根本的には特別なものではなくどの職種にもデザイン要素は含まれていると私は思っています。
そしてそれがとても重要であるものということへの意識の底上げをすることもインハウスデザイナーの役割と考えています。
さぁ、レッツハック。