こんにちは。プロダクトマネージャのサトウです。
今回のテーマはスピードです。趣味の釣りでもスピードは重要な要素で、釣果(釣った魚の数)を求めるときには「手返し」がポイントになります。
手返しとは、魚を釣り上げて魚を外し、再度エサやルアーの仕掛けを魚のいるポイントに投入する一連の動作となります。ルアーでは最近は従来の鉛ではなく、より比重の高いタングステンが登場し、狙ったポイントにより早く仕掛けを運ぶことができるようになりました(お財布には厳しい)。
さて、そんなスピードの話ですが、最近ユニファのValueが刷新されまして、新たに「Speed Driven」が追加されました。
Speed Driven
スピードこそが、スタートアップの武器だ
スピードという価値を武器にしよう。
誰よりも速く踏み出そう。その速さの積み重ねが、違いをもたらす。
迅速な決断と行動で、顧客に価値を届け、揺るぎない信頼を生み出そう。
加速する社会課題に対して、私たちは圧倒的なスピードで立ち向かう。
今回は、そのスピードがもたらす価値とリスクについて考えてみたいと思います。
スピードは価値しかない?
スタートアップに限らず意思決定や作業スピードは遅いより早い方がよいのは疑問を挟む余地はないように思えますが、実務レベルで考えたときになにかリスクはいくつか想像できます。 自分の考えるメリット・デメリットを挙げてみようと思います。
メリット
市場ニーズへの即応力
- 迅速な決断と行動で市場のニーズに素早く対応することは、スタートアップにとって大きな強みになり、トライアンドエラーを繰り返すことで成功の確率を高めることができます。
先行者利益
- 市場での早期参入は競合に対する優位性を確保する上で重要で、先行したポジションを確立すると顧客に対して唯一無二の存在感をアピールすることができます。
ユーザーロイヤリティ向上
- ユーザーのフィードバックに対する改善を繰り返すことは信頼感を高めることになり、企業やプロダクトのロイヤリティを高めることができます。
デメリット
品質低下
- レビューやテストの質を妥協することで品質低下を招きます。その結果、顧客の信頼を損ねることにつながります。
メンバーへのプレッシャー
- スピードを際限なく求めてしまうと、メンバーは疲弊します。また、プレッシャーにもなりモチベーションを下げる影響を与えます。
ディスカッション不足
- アイデアの深化に一定の時間は必要ですが、スピード優先は重要な議論が省略されがちです。
長期ビジョンとの整合性
- 短期的な成果を重視することで、長期的な戦略との整合性が取れなくなるリスクがあります。
行動基準の重要性
このようなデメリットも含まれているので、スピードだけを求めるのではなく、そのデメリットにつながるような行動を抑制しなくてはなりません。
ユニファにはValueを具体化した行動基準が公開されています。この行動基準では、業務におけるOK行動やNG行動が言語化されており、ユニファにおいては評価や目標設定とリンクしています。
以下、Speed Drivenの行動基準の一部を紹介します(文章は簡潔にしています)。
- OK行動
- 状況を共有し必要に応じて納期とアウトプットの質を調整する
- 個人の努力に依存せず、再現性のある仕組みを作る
- NG行動
- マンパワーでカバーする
- 振り返りを行わずに盲目的にアクションし続ける
このように、Valueだけでは伝えきれない想いについては、行動基準として各Valueごとにリスクにつながるような解釈がされないよう期待値やOK・NG行動を明文化されています。
おわりに
スタートアップのスピードは、成長を加速させる大きな武器だと思います。しかし、そのスピードをどのように管理し、品質とバランスを保つかは課題であり成功の鍵だと思います。メリットとデメリットを理解し、適切な行動基準を持つことで地に足着いた行動となり、持続可能な成長と顧客満足が期待できそうです。
また、仕事の優先順位を見極めることも重要で、「今日できることを明日に延ばすな」と「明日でもいいことは今日やるな」のバランスを取らないといけません。これらは、仕事の緊急度と重要度を2軸で考えることで適切な優先順位設定ができると思います。スタートアップのスピードを最大限に活かし、これからも社会課題解決のため担当プロダクトの成長に貢献できればと思います。
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