みなさんこんばんは。
ユニファでエンジニアのマネージャーをしている田渕です。
これまでユニファの開発者ブログでも、何回かに渡り新型コロナウイルスに端を発した 在宅勤務に関する記事やインフラ関連の記事などを公開してきましたが、 今回は新型コロナウイルス による非日常をマネージャー視点で見たときの気付きについて書いてみました。
まずは前提
本日の内容を理解頂くにあたっては、現在私がマネジメントをさせてもらっているメンバー/チームの構成について まずは説明する必要があります。
現在、私を除くと全部で17名のエンジニアが居ます。
そのうち、国籍が日本ではない方は、12名です。
参考までに国名を記載しておくと、中国、韓国、台湾、フィリピン、インド、バングラデシュ、スペイン、イギリス、ポーランド、ロシアです。
他の記事でも触れられているように、現在の勤務は基本的に在宅勤務です。
実は日本国籍のメンバーの方が少ないのです。
日頃のコミュニケーションはどうしているかと言うと、人によってまちまちです。 英語で話す人、英語と日本語を混ぜて話す人、日本語で話す人。 同じ国の出身の方々はそれぞれの母国語でお話したりもしています。
会議などはそのときの参加者によって、話す言葉やドキュメントに記載する言語を変えます。 私自身も英語は微妙なのですが、そこはもう開き直って話しますし、書きます。
不穏な空気が流れはじめた1月末
この数ヶ月、色々なことがあり、なんだか既にとても遠い昔のような感覚ですが。。。 日本国内で「新型コロナウイルス 」の話が本格的に聞かれるようになったのは、1月下旬くらいだったでしょうか。 その頃、まだ日本人はどこか対岸の火事のような感覚だった方が大半ではないかと思います。
先に記載した通り、ユニファには中国国籍のメンバーも居ますし、私自身にも中国人の友人が居ることもあり、 かなり早い段階でそれらの方々から「これはヤバイ。」と言うことを具体的なエピソード付きで言われて警戒していたのを覚えています。 その頃から少しずつ、メンバーのそれぞれの国に関しての情報を集めはじめました。
この環境下でやってきたこと
色々な国のメンバーがいる環境下での非日常は、気をつけることがたくさんあります。 この状況下で、具体的にどんな取り組みをしてきたのかを書いていきたいと思います。
なるべく孤立を防ぐ
背景
メンバーの中には「ユニファに入社するために初めて日本に来た」と言う方もいます。(ありがたいことです。) そのような慣れない環境の中で経験したことのないパンデミック、しかも自粛で部屋に籠もらなければならないと言うのは、なかなかに厳しい状況でした。 やはりメンバーからは「寂しい」と言った声を聞くようになりました。
やったこと
日頃やっている1 on 1などで、日々の生活についてこれまで以上に気にかけて聞くようにしています。 また、月に一度やっているBeer bash(エンジニアのLT会)などを通じ、オンラインで他のメンバーと交流できる機会を作っています。 このあたりはまだケアが足りていないと思っているので、もう少し気軽にコミュニケーションが取れないかと模索しているところです。
情報を届ける
背景
新型コロナウイルスに対する警戒度や対策は、国によって大きく異なります。 日本はどのようなスタンスで、どのような対策を行うつもりなのか、と言うことを知りたいとみなさん思っていることでしょう。 ですが、刻々と変わるこれらの情報に対し、当初は外国語による説明が充分ではありませんでした。 日本語が不得手なメンバーにはやはり情報が届きづらい状況が続きました。
基本的にメンバーは自分の母国のニュースを日々見ていますし、そこに書かれている日本に関する情報が本当ではないこともあります。 また、今回の新型コロナウイルスへの対応を通じて多くの方が感じたように、文化、政治、宗教などの要因により、国によっても考え方が全く異なります。 「日本では法律に基づいた強制的なロックダウンが出来ない」と言うことは、この状況になるまで私を含む多くの方は知らなかったことと思います。 そう言う「日本ならでは」の部分は、外国籍メンバーにとってはそれまでの自分の生活環境、常識とのギャップになります。
やったこと
政府や会社から出された取り組み、方針に対して、都度英語で情報をまとめ、発信するようにしました。 また、その背景、他の国々との違いまで丁寧に伝えるように努めました。 例えば、「日本では海外でやっているような強制的なロックダウンは出来ない」と言ったような部分です。
何が出来て、何をしてはいけないのか。 日本人同士では意外と曖昧にできる線引きを、細かく具体的に伝えるようにしました。
情報収集
背景
様々な国のメンバーがいるので、メンバーのケアのため、またそれぞれの国と日本の違いを説明するためにも、 各国がどのような状況かを把握しておく必要がありました。
やったこと
海外のニュースサイトなどを日常的にあちこち見て回りました。 やはり日本のニュースサイトで記事にされている海外の情報は限定的なので、色々な国の情報を集めるためにはあちこちに飛ぶ必要がありました。 また、それぞれのメンバーから、聞ける範囲で母国の状況を聞くようにしました。 それらの情報はサイトなどを見るよりも一層リアリティ、信憑性があり、色々なことを考えるきっかけになりました。
気付き
自分自身にとっても初めての経験で、色々と試行錯誤しながらここまでやってきましたが、気づいたこともありました。
その気になると意外と海外の情報が手に入る
今まではそこまで真面目に海外のニュースサイトを見ることはなかったのですが、 今回改めて見るようになると、国による報道のスタンスの違いや考え方の違いなども感じることが出来ました。 また、思っていた以上にその気になるとちゃんと情報が拾えるんだな、と言うことも感じました。 これはインターネットの環境が整い、文章だけでなく動画まで含めてストレスなく閲覧できる環境になっている、と言うことが大きいと思います。
さいごに
全世界的に、「新型コロナウイルスとの戦いはまだまだ長いだろう」と言う空気が出始めています。 長期化が予想される中、どのようにすればよりストレスを低減し、安心して働くことが出来るのかと言うことについて、 更に模索していかねばならないと感じています。
一日も早く、元のような日常に戻ることを祈りながら、今後も色々と地味だけれど新しい取り組みを続けて行こうと思います。
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