こんにちは、デザイナーのようがいです。ルクミーのプロダクトのUIデザインを担当していて、最近はiPadアプリやスマートフォンアプリのデザインをしています。 今回はタイトル通り、デザインレビューについて書いてみたいと思います。
デザイナーの体制について
まず、現在、ユニファのデザイン部は業務委託の方を含めて7名で稼働していて以下のような体制になっています。
私はプロダクトデザインチームのメンバーで、チームには3.5名(1名はプロモーションデザインチームと兼務のため)のデザイナーがいます。
現在ルクミーのプロダクトは14あり、対応デバイスはプロダクトによってPC・タブレット(iOS,Android)・スマートフォン(iOS,Android)とさまざまです。デザイナーは担当プロダクトが流動的で、プロジェクトごとにアサインされます。開発チーム内にデザイナーが1人ということも珍しくありません。※外部パートナーさんの力もお借りしています。
デザインレビュー
UI設計、デザインをしていて「ちょっとデザイナーからの意見がほしいなあ」と思うことはよくあります。そういうときに部内でレビューしてもらいやすい文化があって、とても助かっています。
ユニファのデザイナーはほとんどが自宅からのリモートワークなので、レビューもオンラインで行うことが多いです。実践しているものをいくつかあげてみます。
1.デザインレビュー会
- 参加者:デザイン部全員
- 頻度:週1回
- 1回あたりの時間:1時間
- 方法:zoomやmeetの画面共有機能を活用。レビューしてもらいたい制作物のある人がエントリーして口頭+画面共有で発表(かっちりした会ではないのでデザインツールの画面をそのまま画面共有することもよくあります)
制作中のものでも完成したものでも持ち込むことが可能。プロダクトチーム、プロモーションチーム、コーポレートチームの垣根なく幅広く新鮮なフィードバックをもらうことができます。
2.モブデザイン
- 参加者:デザイン部全員だったりチームごとだったり
- 頻度:随時
- 1回あたりの時間:20〜30分程度
- 方法:zoomやmeetの画面共有機能・Adobe XDの共同編集機能を使用し、複数名でリアルタイムにデザイン作業を行う。1人が作業者、それ以外の人は質問したりアイデアを出したりする
こちらは定例会を開催している訳ではないのですが、上に書いたデザインレビュー会や、デザイナーが数名以上集まるミーティングなどで自然発生します。(※社内で「モブデザイン」の厳密な定義はありません。)
アイデアの発散のために行われる場合もあれば、いったん広げた複数のデザイン案などを収束するために行われる場合もあります。 全員が手元で同じ画面を見ていてライブ感があるのでモブ(作業をしない人)も自分ごとにしやすいです。副産物としてツールの便利な機能や使い方を教えてもらえることもあり、個人的に好きな会です。
3.非同期のデザインレビュー
- 参加者:デザイン部全員だったりプロダクトデザインチームだったり
- 頻度:随時
- 時間:数分〜数十分程度(内容によりけり)
- 方法:制作物をweb上で閲覧可能にしておいてURLを共有する、または制作物のスクリーンショットをConfluenceやSlackに添付する
1のレビュー会とは違い、各々都合の良い時間にフィードバックコメントをもらうというものです。レビューする人の時間を拘束しない利点がありますが、場合によってはミーティングをした方が良い場合もあります。webアプリやモバイルアプリのデザインをレビューしてもらう場合はXDの共有URLやコメント機能を活用することが多いです。
番外編.1対1の壁打ち
- 参加者:デザイナー2名
- 頻度:随時
- 時間:15分〜1時間(それ以上になる場合も)
- 方法:上で書いたモブデザインの1対1バージョンといった感じ。zoomの画面共有機能やXDの共同編集機能を使います。
こちらはレビューというより相談会です。私の場合は、
- 自分でデザインしたものに違和感があるもののその違和感の正体が突き止められないとき
- 制作途中でA/B/C案を作ったは良いもののどれも一長一短あって迷ってしまい突破口が開けないとき
などアドバイスが欲しいときに都度チームメンバーに声をかけます。複数人にレビューをしてもらうより拘束人数が少なく、議題も自分のものだけなので、相手のスケジュールが空いていれば時間の制限をあまり気にすることなくじっくり話すことができます。
相談相手になってくれるデザイナーが自分の業務の経緯を知っている場合は、ハイコンテクストなコミュニケーションで進めることも可能です。「あのときのあれがそれでこう」みたいな感じです笑。
ついでに壁打ち相手のデザイナーとめちゃめちゃ仲良くなれます(と私は思っています)。
レビューの良いところ
デザイナーにレビューしてもらう場合、私はあえて完成していないタイミングで持っていくことが多いです。
なぜかというと、デザイナーにレビューしてもらう目的を「本質的なズレ」がないかの確認としたいからです。
ここでいう本質とはユーザーにとっての価値です。デザイナーの目線はユーザーに近いので、まずデザイナーにレビューしてもらうことでユーザーにとって使いやすいUI設計・UIデザインになっているかどうかにフォーカスすることができます。
もちろんその後開発チームに展開して、PdMやエンジニアからの意見を取り入れながら調整することはあるのですが、先にユーザーの使いやすさに関してしっかり詰めていることで、大きな手戻りが少なくスムーズに進みやすいと感じています。
また、デザインチームのレビューの際に言語化をするので、開発チームやビジネスサイドのメンバーにデザインを共有するときにも説明しやすくなりました。
(他職種の人にレビューしてもらう場合は、デザイナー同士のようにツーカーなやりとりは難しいので、背景や意図やどこをレビューしてほしいかをより詳細に伝えるように気をつけています)
大前提として
そもそもなぜ活発にレビューしあえているのか、という点ですが、以下のようなことが自然とできているからだと思います。
- お互いに(仕事の内容や姿勢に対して)リスペクトしており、信頼感がある
- レビューされる側もされる側も意見を言うときはなるべく根拠を添える。個人的な好みの場合はその旨を伝える
- レビューされる側は言われたことを素直に受け止める。まず受け止めつつ、譲れないところは意見を言う
- 参加者が「ユーザーのためにサービスを良くしたい」というマインドセットを持っている
……もはやデザイナーに限った話ではないですがが、これらはとても大事なことだと思っています。
チームの力を上手に借りよう!
デザイナーには客観性を持つことが必要な場面が多いですが、1人で作業していると、視野が狭くなり自分のデザインの良い部分・イマイチな部分の両方に気づけなくなることがあります。
私はそういうときまずは少し時間を置いたり参考になるデザインを見たりします。それでも解決しないときは信頼できる人に見せてみることにしています。説明するために話しているだけで頭が整理されますし、フィードバックをもらって「ここは最初の案で良かったのか!」「ここを少し修正するだけでかなり良くなった!」と目の前が開けたことも何度もありました。
また、自分がレビューする側になることで、他のデザイナーの良いところをたくさん発見できたり、知らなかった技術を知ることができたり、他のレビュアーの観点が参考になったりもします。
プロダクトを作るには、人数に関係なくチームの力がとても大事だと感じています。まだまだ至らないところが多いのですが、仲間の力を借りながら良いプロダクトを作っていきたいです。
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※記事トップのイラストは shigureni free illust さんからお借りしました。