ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

信じることが最善でない場合もある

こんにちは、ユニファの開発エンジニアマネージャーの田渕です。

皆さん、年も明け、ようやく2023という数字にも慣れてきた頃かなと思います。

今日の内容は、エンジニア向けと言うよりもエンジニアを理解したい人向けの内容です。 一般的に、他業種の方々と比べるとエンジニアは疑い深い、慎重な人が多い職業と言われることが多いです。 仕事の時だけならばまだしも、プライベートでまで言われることも有り……。 今日は、「どうしてエンジニアは疑い深くなるのか?」の原因の一端について、完全に私見ではありますが、お話してみたいと思います。

エンジニアのお仕事って?

エンジニア
エンジニアはプログラムを書くだけが仕事ではありません。

一般的にシステムの開発をすることが仕事の中心と思われがちですが、実は違います。 システムと言うのは作ったら世に出して動かさねばならず、そして一度世に出ると多くの場合止まる事を許されません。 システムはコンピューターの上で動いていますが、物理的な機械の上で動いている以上、不意に調子が悪くなったりもしますし、定期的に中身の最新化/更新もしなければなりません。 このコンピューター(サーバー)は、皆さんが仕事で使っているパソコンに比べたら多少は頑丈かもしれませんが、それでもおおむね、皆さんがパソコンを使う中で経験する不具合には同じように遭遇します。 その中でも、ひときわ困るのは「本当はどこも悪くないのに、エラーが起こってる」と言われる時です。これの何が困るかと言うと、「本当にエラーかもしれないから」といつまでもありもしないエラーとその原因を探し続けて時間を無駄にしてしまいます。最終的に「あれ、もしかして、どこもおかしくないの?」と判断が出来るまで延々と調べることになります。 エンジニアは他の職業の方に比べるとそのような場面に出会すことが多いため、それまでの経験から、エラーの発生を知った時に想定する原因パターンの1つに「本当は何も問題は起こっていない(けれどエラーと言われている)」と言うものを知らず知らず増やして行きます。エンジニアという職業にとっての一番の相棒であるはずのコンピューターですが、時にはそんな風にだまされる事もあるのです。その嘘を見破れないと時間を無駄にしてしまうため、エンジニアはコンピューターの嘘にとても敏感になります。

エンジニアのお仕事相手はコンピューターだけではない

ご利用者イメージ
実はこれは、コンピューターとの間でだけ起こるわけではありません。

エンジニアの仕事の一つに問い合わせ対応があります。これは、会社の内外から寄せられる質問や調査依頼に対してサーバーの中やその他のツールの中に残されたログなどから答えを探して回答する仕事です。この時、問い合わせ元の方から情報を頂き、それに基づいて調査を行います。しかし、何回かに一回は頂いた情報と調査結果が合わないということが起こります。 私は雑貨などを見るのが好きで、ついつい「あ、これ家のあの壁に合うかも」なんて思って買って来ることもあるんですが、買って帰って来ると「あれ、思ってたより合わないな。」なんてことがあります。私の場合は色を記憶違いしていることが多いのですが。 これと同じように、人は誰しも「勘違い」「思い違い」「記憶違い」をします。それ自体は誰にでもあることで、そこには当然悪意などありません。

お話を戻して、問い合わせの対応をしていて頂いた情報と調査結果が合わないときは、結局はどちらかに事実と異なることがあるという事になります。 そのような時、調査をするエンジニアは自分の調査結果が間違っていることを疑い何度か調査の見直しをしますが、それでもやっぱり調査結果が間違っていないことがあります。 そうなると、事実と異なるのは元々頂いた情報ということになるわけですが、この時、「いや、問合せ元の方が嘘を言っているわけがない!どこか調査に見落としがあるんだ」といつまでも信じていると、時間を無駄にするどころか、真実に辿り着けず問題も解決できず、結果的に問合せ元の方に迷惑をかけることになります。 エンジニアとしても、お問合せ元の方のご協力の上で頂いている情報を信じたいのですが、信じたが故に結果が出ないこともあるため、信じることが最善でない場合もあるのです。

そのような時は、調査を依頼された担当として、エンジニアは「恐らくは何かしらの思い違いがあるのでは。」ということをお伝えする事になります。 その指摘がお問合せ元の方にとってご不快なこともあるだろうとは思うのですが、結果的に解決ができないことの方がお問合せ元の方の不利益になるであろうと信じて、エンジニアはちょっとドキドキしながら指摘します。(時に、これがちょっと冷たく見えたりもしてしまうのが難点ですが。。。)

そして、そんなことを繰り返すうち、いつしかエンジニアは色々なものを(多少なりとも)疑ってみることを覚え、それ故に「疑い深い」と言われるようになってしまうのです、……と、私は思っています。

まとめ

今日は、時に「疑い深くて付き合いづらい」😭と揶揄されるエンジニアというお仕事について書いてみました。 一見、ドライで冷たそうに見えるエンジニアですが、意外と内心は繊細だったりします。 皆さんの言葉を信じていない訳ではないけれど、残念ながら信じすぎるとお仕事を全うできないこともあり、泣く泣く覆すこともあります、というお話でした。

ユニファでは、さまざまな職種で採用をおこなっております! 少しでもご興味のある方は、ぜひお声がけください!

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