ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

デザイナーの挑戦:UXリサーチから見える世界

デザイナーのようがいです。はてなブログに搭載されているAI機能にこの記事のタイトルを生成してもらったら、とても壮大な感じになったので照れました。でもせっかくなので使わせてもらいます :)

記事タイトルのアイキャッチ画像です

この記事はユニファAdvent Calendar 2024の12日目の記事です。

Unifa Advent Calendar 2024 - Adventar

ルクミーは今年もたくさんの機能をリリースしました。まだ公表されていないものもありますが、来年に向けてもいろいろとプロジェクトが進行しています。

リサーチ、やってますか…!

保育施設向けのICTサービスを提供している弊社では、保育士や幼稚園教諭といった専門性の高い職種の方がユーザーとなるため、ドメイン知識やユーザー理解が不可欠です。また、前例が少なく不確実性の高いプロジェクトも多くあります。

そのため、日頃からさまざまな職種のメンバーがユーザーに対してアンケートやヒアリングを行っています。

これを読んでいる方の中にも、さまざまなかたちでリサーチ活動を行っている方がいらっしゃるかと思います。

リサーチに関して私はまだまだ初心者ですが、今年は顧客アンケートやインタビューに関わらせてもらう機会が増え、勉強と実務を繰り返しながら取り組んでいます。

今年、自分の中でひとつ印象深いことがありました。2024年9月にリリースしたルクミー登降園のQRコード打刻機能に関する検証です。

※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

この開発プロジェクトでは、要件や仕様を決めきる前にエンジニアが作成したプロトタイプで検証を行いました(この時点では、UIも含めてエンジニアさんが作ってくれました)。

実施計画や検証で記録しておくべき項目出しはPdMが進めてくれ、私は当日の記録と結果のまとめを担当させてもらいました。

プロトタイプ検証の目的

  • QR読み取りライブラリが実装・動作に技術的に問題ないか

  • 実際に園・施設で利用される様々なシーンを想定した際、技術的・UX的課題がないか

記録に使用したもの

  • 書画カメラとiPhoneとスマホスタンド(検証の様子を動画で撮影)

  • スプレッドシート(細かな条件設定の記録用)

  • slack(発話メモ用の実況スレッド)

検証の様子、記録用スプレッドシート、slack実況スレッド

私自身はこういった検証を今まで行った経験がなかったので、PdMや上司に相談しながら動き方を決めていきました。

当日やったこと

  • 紙に印刷したQRコード・スマホの画面に表示したQRコードを、さまざまな条件下でプロトタイプ画面に読み取らせる

  • 検証の参加者同士で気づいたことを発言しあう

  • 分かったこと・気づいたことをその場でスプレッドシートとslackのスレッドに記録する

    • エンジニアへの相談内容をslackに書き込んだところ、リモートワーク中のエンジニアがその場でプロトタイプを修正してくれたり、実現可能かどうかを答えてくれたりしてさらに実現イメージが持てました。
  • 当日オフィスにいたメンバーにも参加してもらい、読み取りの様子を記録する

後日、分析とまとめの際に気をつけたこと

リサーチの際にはいつも心がけていることですが、結果をまとめる際には「事実」と「事実をもとにした推測」を分けて記載します。

事実が変わることはありませんが、推測は人によって変わることがあります。リサーチで得られた結果をプロジェクトや事業の意思決定に使うことを考えると、この区別はとても大事だと感じます

(例えば、リサーチから導き出した仮説が正しくなかった場合に「推測が間違っていたのか」「そもそも事実が間違っていたのか」を切り分けやすくなるのではないかと思います)

まとめの際、役立ったもの

記録動画がものすごく役に立ちました。

発話の細かなニュアンスや複数人でしゃべっていてメモしきれなかったことは、動画を撮影しておいたおかげで何度も見返して補完することができました。写真の撮り逃しも動画から切り取ることができたので、実査の全体を収録しておくことの重要性を実感しています。

最終的なまとめは、下記の項目で整理しました。 検証まとめの項目リスト

この検証結果とPdMによる別の検証結果も考慮され、開発プロジェクトは次の段階へ進みました。

私は10年以上デザイナーとして仕事をしてきて、UXリサーチに少し足を踏み入れたところですが、記録という観点からこの世界の奥深さとおもしろさを感じることができました。 ユーザーにとって価値のあるサービスを提供できるよう、これからもいろいろなことに挑戦し続けたいなと思います。

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