こんにちは。
AI開発推進部の田渕です。
本日は、先日弊社が受賞した「日本スタートアップ大賞2025 審査員会特別賞」に絡めて、ユニファのお話を少ししていこうと思います。
「日本スタートアップ大賞」って何?
冒頭の弊社プレスリリース記事より引用しますが
日本スタートアップ大賞は、次世代を担う若者や起業家のロールモデルとなるような、社会的インパクトのある新事業を創出したスタートアップを表彰し称える制度です。
(中略)
経済産業省をはじめ、複数の政府機関、オープンイノベーション・ベンチャー創造協議会が募集を行い、経済団体・有識者などで構成される審査委員会において受賞者を選出しています。
というものです。 今年は応募総数230件の中から、内閣総理大臣賞(日本スタートアップ大賞)1件、経済産業大臣賞1件、農林水産大臣賞1件、文部科学大臣賞1件、厚生労働大臣賞1件、国土交通大臣賞1件、総務大臣賞1件、防衛大臣賞1件、審査委員会特別賞2件が選出されました。
午睡チェックの思い出
弊社プレスリリース記事中の写真に載っている人形についているのは、「ルクミー午睡チェック」で用いられる午睡チェックセンサーの最新のものです。 ルクミー午睡チェックも実はかなり歴史が長いものでして、始まりは2017年頃。 当時存在しなかった「午睡チェックセンサーを用いて施設で多数の子どもたちの眠りを記録する」というプロダクトに挑戦しました。
これを開発していた当時は「本当にこのプロダクトは現場に喜ばれるのか」「何人もいる園児さんにセンサーを取り付けることは可能なのか?」など、色々な疑問や不安が生まれました。また、ユニファとしても初めて午睡チェックセンサーというIoT機器を用い、物流を絡めたプロダクトでした。立ち上げには試行錯誤、七転八倒の連続だったことを覚えています。
はじめの頃は使い勝手などのお問合せの多かったルクミー午睡チェックでしたが、ご利用者様のご協力もあり様々な改良を重ね、その後は順調に導入してくださる施設様が増えました。 エンジニアたちの試行錯誤の結果出来上がったバックエンドの仕組みはAWS Startup Architecture of the Year Japan 2020で優勝するなど、嬉しい結果へとつながっていきました。
細かな仕組みなどについては以下の過去登壇資料などにまとまっていますので、ご興味があれば読んでみてください。
保育AI™︎の現状
さて、一方で現在のユニファでは、保育AI™︎の開発に取り組んでいます。現在の私はAI開発推進部のWebアプリケーションエンジニアとして日々色々なことを考えているのですが、「どんなふうにAIを使うのが保育の現場にとって良いのか」の具体像についてはまだまだ模索の日々です。色々とアイディアはあるものの、本当にそのアイディアが受け入れられるのか、役に立つのか、ビジネスとして成立するのかは、実際に使ってもらうまで見えてこないのが現実です。 また、AIはまだまだ発展途中だということもあり日々の変化のスピードが凄まじく、時間をかけて検証していたものの結果がある日突然変わってしまう(あるいは意味がなくなる)ことも日常茶飯事だったりします。
エンジニアにとっては大事な視点であるパフォーマンスチューニングなども、使用している技術やモデルごとに全て異なるため、リリース前のシミュレーションや検証が欠かせません。現在、ご希望の施設様にご利用を開始いただいている「すくすくレポート」も、ルクミー内の様々なサービスとの連携に加えそれらの情報を纏めて表示するという仕様上、どうしてもシステムの様々なところで負荷がかかります。どこがどうボトルネックになるのか、それをどうやって解決するのか……案出しとシミュレーション、実際のパフォーマンス測定を内部で重ねながら、ご利用者様に快適に利用いただくための環境づくりと調整を行っています。
午睡同様、産みの苦しみというか答えがない故に最短距離を走れないという大変さはあるものの、その試行錯誤の過程こそが自分の経験であり勉強になるよなぁと改めて思う日々です。
そんな状況の中で、ふと「そういえば午睡もそうだったなぁ」なんてことを、今回の受賞のお話で思い出しました。
答えがないことは楽しい😆
新規プロダクト開発の現場でももちろん効率は重視するものの、どんなに最善を尽くしても、答えがわかった後の結果から振り返った時に見えてくる「ああ、このコースが最短距離だったな」というコースを辿ることは難しいです。一方で、「タイパ」という言葉が定着して久しい昨今では日常生活の中でさえも「なるべく損をしないように」「無駄な時間がないように」「失敗がないように」を重視する傾向が強くなっています。そんな周辺状況を鑑みると、新規プロダクト開発の現場というのは、人によっては抵抗がある現場なのかもしれません。
しかし、自分自身で試行錯誤することでしか見えてこないことがあり、失敗の中からしか得られない学びがあるのも確かです。 何よりも、私にとってはその答え探しの旅こそが楽しいものです。
ユニファではこれからも、保育の現場、子育てに関わる皆様に寄り添いながら、より良い新規プロダクトの開発に取り組んでまいります。
仲間を募集中!!!
ユニファでは我々と一緒に答え探しをしてくれる仲間を募集中! ご興味を持った方は、まずはカジュアル面談してみませんか?