ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

Unifaのデータアナリストとして仕事してきたことを振り返って

はじめに

こんにちは、データエンジニアリングチームの島田です。私はユニファ入社後1年程は主に機械学習エンジニアとして仕事をしてきました。その後、私自身の希望もあり2020年の春頃から徐々にデータ分析職に軸足を移し、今は業務の大部分をデータアナリストとして仕事をしています。この記事ではUnifaでのデータアナリストとして仕事をしてきたことを振り返ってみたいと思います。

Unifaでのデータアナリストとしての仕事

Unifaでのデータアナリストの仕事内容は多岐に渡っていますが、大きく分けるとデータ分析基盤の開発や運用保守といった業務、そしてプロダクトデータに関する分析業務があります。

データ分析基盤はUnida(ユニダ)と命名し、ありがたいことに今ではたくさんの部署の方に活用してもらうに至るまで成長しました。Unifaのデータ分析基盤の取り組みについては以下の記事を参照していただけるとどんなことにチャレンジしてきたかがわかるかと思います。

tech.unifa-e.com

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プロダクトデータ分析については、プロダクトを横断して分析することが多いので色々な部署の現場の方やステークホルダーと連携して進めています。

これまでは主にカスタマーサクセスチームと協力して、顧客がしっかりと私達のサービスを日々使ってくれているかを定量面でサポートしてきました。その他にも営業部や事業企画部といった様々な部署からの分析依頼への対応、更にはチームとしてデータ活用で会社に貢献出来る取り組みについて積極的に行ってきました。

例えば新型コロナウイルスの感染拡大が続いていた2020年3月〜5月頃には、厳しい環境の中で保育施設がどれだけ最前線で対応していたかを何とかして世の中に知ってもらいたいという会社全体の思いもあり、それを私達のプロダクトデータを使って分析し、内容を公開したこともありました。詳細は以下の記事を参照下さい。

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このように、Unifaではデータを取り扱うスペシャリストは人数としてはまだまだ少なく、かなり幅広く業務をしています。

データアナリストとして必要なスキル

すでに前に記載したようにUnifaでのデータアナリストが行う業務は多岐に渡りますので、必要なスキルも複数あり、さらにはそれらの掛け合わせが大事になってきます。

  • データ分析力

データアナリストであれば、まずは何と言ってもデータを分析する力です。”データ分析力”と言うと、高度な統計手法や最新の機械学習技術をイメージされる方もいるかと思います。もちろんそういった高度な手法が必要な場合は惜しみなく使っていきますが、その前にどの手法を使うのか、もっと言うと何を分析するのかといった明確な目的を設計するのも分析をする上で大事になってきます。

  • エンジニアリングスキル

Unifaではデータ分析基盤の開発や運用保守を行っていますので、その際はGitやdbtといった必要なツールを使うことになります。もちろんデータエンジニアほどは高度なスキルは求められないケースが多いですが、それでもある程度は使いこなすことが必要になってきます。ここは私が元々エンジニア出身だったので、そこまで苦にならずこなせているのでこれまでの経験が役に立ったと感じているところです。

  • データ活用の推進力

最後のこの項目が一番ざっくりしているように見えますが、ある意味で一番大事なスキルかもしれません。

データアナリストはデータを分析するだけが仕事ではありません。分析から得られた知見や興味深い示唆を関係者にわかりやすくレポーティングし、そこからアクションに繋げてもらうことが必要です。分析やレポーティングまではデータアナリストが得意とする領域ですが、その後の実行を行うフェーズではその時の会社の置かれている状況や組織によってスムーズにいかないケースも多いのが現実です。そういったときに自ら先頭に立ち粘り強く関係者に働きかけて定量面でプロジェクトを進めていく力が必要になってきます。

データアナリストとしての3つの変化

データアナリストとして日々の仕事に向き合っていく中で時代ごとに仕事の進め方や意識の変化がありましたので、ご紹介したいと思います。

駆け出し時期

データアナリストに軸足を移したばかりの頃は、具体的に何をどうすればバリューが出せるのかわからず試行錯誤していた時期でした。データをどう分析すれば良いかわからずに困っているチームがいると聞きつけると、代わりに分析をし必要があればレポーティングを行ったりもしていました。

この時期はデータ分析基盤も社内で整備されておらず、必要なデータは現場で使っているスプレッドシートやエクセルデータなどを共有してもらいながら進めていました。スプレッドシートのカラムやなぜこういった関数を使っているのかがわからず何度も現場の方に聞きながら進めていたので、思うように進まず苦労しました。

この時期はとにかくやれることは何でもやり必死にもがいていた印象しかないです。

データ分析基盤構築時期

上述で右往左往しているうちに、社内にてカスタマーサクセスチームが新たに立ち上がりプロダクト横断でデータを見る機運が高まってきました。特にお客様の契約情報とプロダクトデータはそれぞれ独立していたので、これらのデータを繋げるだけで相当の時間を取られ、お世辞にも効率的にデータ活用が行える環境とは言えませんでした。

そこで、所属チーム主体でデータ分析基盤を整備することに舵を切ることになりました。 データ分析基盤とは何をするもので、どのようなツールが必要かといった本当に何も無い状態から作り上げていくのはとても大変でした。

私はそれとは別でカスタマーサクセスチームが今後使っていくことになるヘルススコアの設計を担当していたのでここでも、ヘルススコアとは?というまさにゼロからのスタートでした。この時期は分析基盤とカスタマーサクセス両方のキャッチアップをしていくのはなかなかハードでしたが、この経験によって自身のスキルの幅が一気に広がったと思います。

インテリジェンス創出時期

ようやくデータ分析基盤が整備され始めます。各データソースからBigQueryにほぼ全てのデータが集約され、そこからビジネスニーズに応じたデータマートによって主要KPIが自動更新されるようになりました。

また、Lookerでいくつかのダッシュボードの開発・運用にも着手し、まさにデータ活用の入り口にようやく立つことが出来たと実感し始めた時期でした。

この頃から、データを集約して可視化するだけでなく、いかにビジネスに貢献出来るかを意識するようになりました。データ分析基盤に集約されたデータを可視化し、その傾向や特徴からエビデンスを元にビジネスチームに施策の提案等を行なうようになりました。

そして今まさにこのフェーズですが、意思決定者は何が課題でそのためにどういった軸でデータを分析し、”インテリジェンス”を届けることが出来るかを日々考えながら仕事をしています。また、データ分析基盤も一度作ってしまえばそれでお終いではなく、ビジネスニーズを満たすように新規開発を行ったり保守をする必要があるため、こちらも同時並行でこなす必要があり、だんだんとタスクが積み上がってきている状況になりつつあります。

最後に

駆け出しの頃に比べると出来る仕事の幅は広がったのですが、データアナリストとして最も大事な”意思決定のためのデータ分析”はまだまだ量も質も不足していると感じています。

そのために必要な要素は多々ありますが、特に「意思決定者とのアウトプットイメージのすり合わせ」をしっかり行なうことを意識しながら進めていきたいと思っています。

データ分析に関する依頼は大方曖昧な事が多いです。これは常に依頼者がやりたいことを明確にして依頼しているとは限らないからですが、この場合は依頼をする側と受ける側両者の解像度をまず上げていくことが大事になってきます。その過程でデータを見ながら何度も壁打ちをし、必要であれば新たにデータを取りにいくといったことも視野に入れながら最終的なアウトプットイメージを明確にしていきます。

この良いループを何度も回すことで自然と結果が付いてくるようになると思っていますので、それを目指してやっていきたいと思います。

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