ユニファ開発者ブログ

ユニファ株式会社プロダクトデベロップメント本部メンバーによるブログです。

デザインするとき考えていること

デザイナーのようがいです。この投稿は UniFaアドベントカレンダー 8日目の記事になっております。

私個人としては、 昨年のアドベントカレンダー 以来のブログ投稿になりました。今年は例年以上にあっという間の1年でした。

この記事では、今年3月にリリースされたルクミーバス位置情報のデザインについて書こうと思います。

ルクミーバス位置情報は、幼稚園や保育園の通園バスが今どこを走っているか、園さまと保護者さまにリアルタイムでお知らせするサービスです。
ルクミーバス位置情報(Lookmee)|ユニファ株式会社

私はPCのWeb管理画面と、スマートフォンのユーザーページのデザイン・コーディングを担当しました。
UIデザインについてのトピックはさまざまありますが*1、今回は主にレイアウトとビジュアルデザイン*2についてのお話です。

まず作る

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ディレクターから上がってきたワイヤーフレームを元に制作したデザイン案がこちらです。

構成はこのようになっています。
・ヘッダー
・園名
・ルート選択ボタン
・経由点・バス停表示切り替えボタン
・バスの通過情報テキスト
・時刻表

指定された要件はすべて入っています。でもこれで終わりではありません。

自己レビューをしていきます。


デザインを見返す(自己レビュー)

デザインレビューにおいて「優先順位が明確かどうか」は大切な観点のひとつです。
この画面で特に優先度が高いのは、下記2点です。

  1. バスはいつどこに到着予定なのか(時刻表の役割)
  2. バスが今どこにいるか、リアルタイムの位置がすぐに分かること

上記を踏まえ、さらにユーザーの気持ちになって客観的に画面を見返すと、もやっとポイントがいくつかいくつも見えてきます。

出てきたもやっとポイント

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・バス停と経由点の違いが分かりにくい
・数字がバス停の番号だと伝わる?
・バスが横に走っていきそう?
・背景色のせいで、バスルートを表す青いラインが途切れて微妙な隙間があいてしまう
・画面に入る情報量が少なくなるので、余計な隙間はなくしたい

ついでに、プロダクトオーナーから「切り替えボタンが押せることに気づかないユーザーがいるかもしれません」とやんわり指摘されました ^^


修正後のデザイン

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もやっとポイントと指摘を踏まえて、デザインし直したのがこちらです。

バス停と経由点の違いが分かりにくい
→到着予定時刻の欄に「・」を表示することで「バスが停まらない場所」を示す

バスが横に走っていきそう?
→真正面のアイコンに変更

数字がバス停の番号だと伝わる?
→いくつかのデザインパターンの中から角丸の長方形に変更。さらにバス停の文字を大きくして視線を誘導

背景色のせいで、バスルートを表す青いラインが途切れて微妙な隙間があいてしまう、画面に入る情報量が少なくなるので、余計な隙間はなくしたい
→背景色をなくし、時刻表で使う色はプライマリカラー、白、黒、グレーのみに変更。

切り替えボタンが押せることに気づかないかも
→切り替えボタンのデザイン変更(丸みをつける)


修正後のデザインでは、バスルートの縦の青いラインと、バスがいる場所の横方向のかたまり(番号・バスアイコン・時刻・バス停の名前)が浮かび上がっています。

ここでもう一度、この画面で優先度が高い2点を思い出してみます。

  1. バスはいつどこに到着予定なのか(時刻表の役割)
  2. バスが今どこにいるか、リアルタイムの位置がすぐに分かること

修正後のデザインではこの2点を明確にできたと思ったので、プロジェクトチームメンバーに共有して進めていきました。

デザインには理由がある

以上が私の行ったビジュアルデザインの概要です。画面遷移がなく情報も少ないシンプルな画面なので、特別なことはしていません。ただしこれはあくまでも一例でして、プロジェクトの状況やスケジュールによってやることは変わることもあります。

またデザイナーによって考え方ややり方は千差万別です。

私はロジカルシンキングや言語化が苦手です。ですが(デザイナーとしての当たり前をあえて言いますが)どのデザインにも理由はあります。ですので手を動かしたあとは、作業をふりかえって理論的に破綻がないか確認をしています。デザインチームのメンバーやプロジェクトチームのメンバーになぜこのデザインにしたか説明できることもデザイナーとしてとても大切な仕事です。

ご参考になるか分かりませんが、最後までお読みくださりありがとうございました ^^

最後に

私の所属しているデザインチームでは、今年は日々のデザインワークに加えてデザイン組織作り・体制改善にも取り組んできました。 「デザインレビュー会」「ふりかえり」「定例ミーティングでのLT」などの取り組みを通して試行錯誤しています(弊社スクラムマスターの手を借りまくっています)。
少しでも多くのユーザーさまが使いやすいプロダクトを作れるよう、これからも精進したいと思います。

そしてユニファでは、一緒に働いてくれる仲間を大大大募集しております!ご興味ある方はぜひご連絡ください!

unifa-e.com

*1:例えば、リサーチ/情報設計/ビジュアルデザイン/コーディング、デザインツール悲喜交々、エンジニアやチームメンバーとの共働、スケジュール管理などなど

*2:ここではUIデザインの要素としてのビジュアルデザイン、機能に乗る表層のデザインと捉えていただけると良いかと思います